各種銀行におけるカードローン審査の傾向と借入れのコツについて

カードローンにはさまざまな発行元がありますが、その中でも銀行は低金利かつ信頼性の高いため、魅力的な選択肢です。

しかし、一般的に銀行カードローンの審査基準は厳しいイメージがあり、審査に通過できるか不安に思う人も多いでしょう。確実に借り入れるためにも、できれば審査が甘い銀行に申し込みたいものです。

そこでこの記事では、銀行の種類ごとに審査の傾向を詳しく解説。銀行カードローンの審査が厳しいとされる理由も解説するので、カードローン選びに悩んでいる人はぜひ最後までご覧ください。

審査が甘いのはどこ？各種銀行の傾向

銀行カードローンの審査基準は、一般的に消費者金融より厳しいとされています。

しかし、銀行の種類によって審査の傾向に違いがあるため、まずはそれぞれの特徴を把握しましょう。

ここでは、都市銀行、地方銀行、ネット銀行の3つにわけて解説していきます。

都市銀行：銀行カードローンの中では審査は厳し目

都市銀行とは、大都市に本拠を構える以下の銀行のことで、以下の5行があてはまります。

• みずほ銀行
• 三菱東京UFJ銀行
• 三井住友銀行
• りそな銀行
• 埼玉りそな銀行

都市銀行のカードローンは、他と比べて審査は厳し目です。

理由としては、経営規模が大きいため、審査で個々の細かい事情が考慮されにくいことが考えられます。

金利の低さや全国ネットの利便性などのメリットも多々ありますが、「審査が甘いかどうか」で考えるなら他の銀行のほうがおすすめです。

地方銀行：都市銀行より通過しやすい場合がある

地方銀行とは、名前の通り地域密着型で経営している銀行です。各都道府県の主要都市を中心に、各地域の社会や経済と強い結びつきを持っている点が特徴です。

一口に地方銀行といっても、金利や借入可能額などそれぞれ異なりますが、カードローン審査については都市銀行よりやや通りやすい傾向があります。

理由としては、以下の3つが考えられます。

• 地域の企業や住民との関わりを重視している
• 融資担当者の判断に柔軟性がある
• 都市銀行で融資しないような顧客層を取り込んでいる

誰でも借りられるわけではありませんが、都市銀行と比べれば「審査は若干甘い可能性がある」といえるでしょう。

ネット銀行：条件次第で審査や金利の優遇がある

ネット銀行とは、実店舗を持たずに経営している銀行です。各種手続きのWeb完結や手数料の安さ、預金金利の高さなどが特徴です。

カードローン審査においても条件次第で優遇されるため、他の銀行より審査が甘い可能性があります。

具体的な条件や優遇内容は銀行によるため、公式サイトで確認しましょう。

審査が甘い銀行カードローンでも借入れできない場合がある

ここまで、銀行の種類によって審査の傾向に違いがあると解説しました。

しかし、審査が比較的甘い銀行カードローンを選んだとしても、借入れができない場合があります。なぜなら、銀行業界全体でカードローン審査の厳格化に取り組んでいるからです。

ここからは、銀行カードローンの審査がなぜ甘いと言えないのか、その理由を解説します。

銀行カードローンの審査が厳しい理由

銀行カードローンの審査が厳しい理由は、一般社団法人全国銀行協会が2017年に公表した「銀行による消費者向け貸付けに係る申し合わせ」があります。

この申し合わせでは、銀行がカードローン審査を行う際、次のことを遵守するよう定めています。

• 申し込み者の収入状況や返済能力について正確に調査する
• 信用情報機関※の情報などを活用し、申し込み者の借入状況を考慮する
• 保証会社と深度あるコミュニケーションに努め、審査方針などを協議する

※信用情報機関…個人の信用情報（借入歴や滞納歴、本人属性など）を管理する機関。ローンやクレジットカードの審査を行う際、金融機関が照会する。

この申し合わせが出された当時、銀行カードローンによる過剰融資が増加しており、こうした問題に対処するため業界全体で自主規制を定めたのです。

この申し合わせ以降、総量規制※と同等の貸付規制や、警察庁データベースを使った反社会的勢力の遮断など、銀行カードローンの審査は厳しくなくなっています。

※総量規制…貸金業法における融資上限額の規制で、貸付総額が年収の3分の1を超えることを禁止するルール。

借入れするためのコツ

ここまでの解説で、「審査が厳しいなら通りやすくする方法を知りたい」と思った人も多いでしょう。

銀行の審査に通過するためには、事前の準備と適切な申し込みが大切です。

具体的には、以下に挙げる点を心がけましょう。

• 他の借入れを整理する
• 借入希望額を少なめにする
• 複数のカードローンに同時申し込みをしない

まず、すでに他のカードローンなどで借入れがある場合、その残高を減らしておきましょう。先述の通り、銀行は過剰貸付を防ぐ方針を取っているため、他の借入れが多いと審査で不利になります。

次に、申し込み時に申告する借入希望額を少なめにすることをおすすめします。借入希望額が多過ぎると、「無計画に借り入れる人」と疑われるかもしれません。

最後に、複数のカードローンに同時申し込みをしないことも大切です。申し込み情報は、信用情報機関を介して金融機関に共有されるため、同時申し込みは「経済的に困窮している」と思われる恐れがあります。

上記以外にも、「虚偽申告はしない」「必要書類は適切に揃える」など基本的な部分を守ることも大切です。これらのコツを押さえておけば、審査に通る可能性は高まります。

「借りやすさ」重視なら消費者金融カードローンのほうがおすすめ

銀行カードローンの審査に不安がある場合、消費者金融のカードローンも選択肢としておすすめです。

消費者金融のカードローンには、以下のような特徴があります。

• 審査基準が比較的緩い
• 即日融資に対応している
• 返済サイクルを選べる場合が多い
• 無利息期間を設けている場合が多い

消費者金融は金利が高めですが、その分許容できるリスクも大きいため、審査に通れる可能性が上がります。銀行の審査に落ちた人でも、消費者金融なら借りられるかもしれません。

また、銀行の審査は早くても1日以上かかりますが、消費者金融なら最短即日融資が可能です。審査に時間をかけずスムーズに借り入れたい場合は、銀行より消費者金融のほうが適しています。

記事まとめ

銀行カードローンは厳正な審査を行っていますが、その中で比べたときに、傾向として甘いか厳しいかの違いはあります。

わずかな差ですが、審査に不安がある人は意識して選んでみましょう。

ただし、どのカードローンを選んだとしても、自身の返済能力を冷静に判断し、計画的に借り入れることが重要です。

なお、下記の関連記事ではカードローンの賢い使い方や選び方について解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。

カードローンの賢い使い方とは？失敗しない利用方法と借り入れ先の選び方